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これから女性ホルモン治療を始める方へ

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こんにちは、トランスジェンダーのWebライター「柊(ひいらぎ)」です。

この記事では、トランスジェンダーで女性ホルモン治療をしている私がこれから女性ホルモン治療を始める方に向けて、病院では教えてくれないことも含めたリアルな変化や副作用等を現在進行形でお伝えしていきます。

この記事をお読みになっている方の中には、「これから女性ホルモン治療を始めたいけど不安なことが多い…」「副作用が心配…」など分からないことが多くて困っている方もいるかと思います。

そんな方々に向けて、実体験を交えたブログやQ&A形式で「分からない」をなくすことができるよう解説していきます。

実体験に基づいた主観的な内容も含まれていますが、これから女性ホルモン治療を始める方や女性ホルモン治療に興味がある方にとってなんらかのお役に立てれば幸いです。

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女性ホルモン治療で変わること

この記事を通して、クリニックに行って治療を始めたいけど変化や副作用が分からなくて最初の一歩が踏み出せない方のサポートができればと思っています。

女性ホルモン治療では、心の性別に身体を近づけて性違和を少しでも解消する手助けをするとともに女性ホルモン治療ならではの副作用があるのもまた事実です。

まず、女性ホルモン治療を始めるにあたって気になるであろう身体に起こる変化と副作用について書いてみました。

身体的な変化

・乳房の増大、乳腺と乳房の脂肪が増加

・体脂肪の付き方の変化、女性的な顔つきになり腰回りの脂肪が増加

・勃起力の低下、性欲の低下、精子量の減少

・性格の女性化(涙もろくなるなど)

・男性はげの改善、髪質の女性化(毛が細くなる、密度が高くなる)

・体毛やひげの減少

・肌の女性化

副作用

・深部静脈血栓症、心不全、心筋梗塞、脳梗塞

・肝機能障害、貧血

・頭痛、めまい

・乳頭の過敏症、乳輪色素沈着、乳がん

・精巣、前立腺の萎縮

・生殖機能の喪失

※声に関しては成長期を終えている場合、女性ホルモンの投与ではとくに変化はありません。

以上が病院でも言われている身体的な変化と起きる可能性がある副作用です。(某クリニックのホームページの情報を参考)

ここからは、この身体的な変化と副作用について私の実体験と実際にクリニックの先生から聞いたことを元にしてQ&A形式で詳しく触れていきます。

※クリニックの先生によって言うことが多少異なることをご了承下さい。

Q.「乳房の増大、乳腺と乳房の脂肪が増加」ってあるけど、胸はどのくらいまで大きくなるの?またいつから大きくなるの?

女性ホルモンを投与し始めてから一ヶ月前後で胸元に若干脂肪が付き始め、その後何ヶ月何年とかけて成長していきます。胸の大きさは遺伝で決まります。

この記事を執筆している段階で私はまだ女性ホルモンを投与し始めて一ヶ月ですが、投与前より胸元に脂肪がうっすらと付き始めました。

実際にクリニックの先生に聞いたところ、一般的な女性が急にボンッとは大きくならず中学生くらいから何年かかけて徐々に大きくなっていくのと同じで、男性に女性ホルモンを投与した場合も何年かかけて大きくなるそうです。

また大きさに関しては遺伝と言われていますが、女性ホルモン治療をしている方々の間では自分の母親の1カップ下くらいにはなると言われています。ちなみに私の母はAカップくらいなので私はド貧乳確定です。

そのため、できるだけ早くバストを大きくしたい方は豊胸するのが手っ取り早いんじゃないかなって個人的には思います。

Q.体脂肪の付き方の変化、女性的な顔つきになり腰回りの脂肪が増加ってどのくらい変化するの?

まず男性は女性より筋肉が付きやすくて、付く脂肪も皮下脂肪より内臓脂肪の方が付きやすいです。それが筋肉が付きにくくて皮下脂肪が付きやすくなります。

男性より女性の方が腰回りやお尻の脂肪が多いように、女性ホルモンの投与によって徐々に腰回りやお尻の脂肪が増加します。

顔つきの変化は胸と同じく、何ヶ月何年とかけて女性的な柔らかい顔つきになっていきます。顔の骨格はそのままなので別人になるわけではなく、あくまで顔つきや目つきが優しく女性的な雰囲気に近づくというようなイメージです。

Q.勃起力の低下、性欲の低下、精子量の減少ってどのくらい?

これに関しては、女性ホルモンを投与し始めてすぐに実感できると思います。

実際に私は、2回目の女性ホルモン注射を打ってから何もないときはほとんど勃起しなくなりました。男性の方なら分かると思いますが、とくに何もないのに急にビンッて勃起するときありますよね。あの現象がほぼなくなります。

ただ今のところ、ここぞというときはしっかり勃起してくれています。なので、これに関しては個人差があったり投与している期間が伸びるとまた変わってきたりすると思います。

性欲も低下するので、普段過ごしていてひょんなことにムラムラすることも減ります。私は元々が淫獣のような性欲の持ち主だったので、性欲が低下したことにより色々なことに集中できるようになって丁度いいです。

だからって全くないわけではないため、性欲がコントロールしやすくなった程度でかなり日常生活が快適。

精子の量は、女性ホルモンの投与から1ヶ月経過したあたりで既に減少します。射精時に見てみると精液がほんの少ししか出ないです。ですが、少なからず精子はいる可能性があるので女性と性行為をする際は睾丸を摘出しない限り避妊しましょう。

Q.性格の女性化(涙もろくなるなど)ってあるの?

そんなに大きくは変わらないです。強いていうなら、女性ホルモンの影響で「些細なことにイライラする時期があった」や「鬱っぽくなる期間があった」という方はいますが、まるっきり性格が変わることなんてありません。

私はむしろ、元々の冷たい性格が少しだけ穏やかで優しくなったと実感しています。あと何ヶ月か経ったらまた性格に変化があるかもしれません。そのときは、また別の記事で報告できればと思います。

Q.男性はげの改善、髪質の女性化(毛が細くなる、密度が高くなる)ってどんな感じ?

具体的には、ハゲの防止になるということです。既にハゲ散らかしている方のハゲが治るレベルではありません。

髪質の女性化に関しては、実際にクリニックの先生に聞いたところ短い期間で元が太くて剛毛な方だとサラサラの軟毛になっていくそうです。ちなみに私は、元の髪質が軟毛で密度が高かったためあまり変化を感じなかったです。

Q.体毛やひげって減少するの?

体毛も髭も減少はしますが、脱毛しない限り完全になくなることはありません。徐々に髭が生えにくくなったり細い軟毛にはなっていきます。脱毛する際は、完全な女性の体毛ではないのでメンズ脱毛でやってもらうのをオススメします。

Q.肌の女性化ってどんな感じ?

男性のドライで硬い肌質から女性の肌特有のきめ細かいモチモチとした質感が出てきます。ただ、一般的な女性の全てがモチモチで柔らかい肌ではないというように個人差があります。きれいなモチモチ肌になるには、保湿クリームやボディローションでしっかりケアすることが大切です。

Q.副作用は高確率で出る?

深部静脈血栓症や心筋梗塞などの副作用は、女性ホルモンに血を固める作用があるため血栓症になりやすいと言われています。実際にクリニックの先生に聞きましたが、リスクが上がる程度でそう簡単に出る副作用ではないそうです。

ただ、何もしていない人と女性ホルモンを投与している人では多少リスクが上がるので定期的に血液検査や健康診断を受けることをオススメします。

よく女性ホルモンの投与をして場合、血栓症のリスクが上がるためタバコを吸ってはいけないと聞きますがクリニックの先生曰くヘビースモーカーとかでない限りそこまで心配する必要はないそうです。

喫煙者の全てが肺がんになるわけではないのと同じ理屈らしいです。

その他、乳首が敏感になったり精巣や前立腺が萎縮して生殖機能がなくなったりはほぼ高確率で起きます。

まとめ

以上が女性ホルモン治療で身体に起こる変化と副作用についての解説です。

これから女性ホルモン治療を始める方の分からないことや不安がなくなって、女性ホルモン治療への新しい一歩を踏み出すことができれば幸いです。

今後は、私の女性ホルモン治療の経過について別の記事で報告していきます。それ以外にも、LGBTQについてのトピックスやトランスジェンダーの日常生活についても執筆していくのでぜひ読んでいただけたらと思います。

では、また別の記事で会いましょう。ありがとうございました。

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